それぞれが残した夫婦の絆
50年近くも連れ添ったふたりです。
僕などが知る由もない、深い絆がいっぱいです。
夫から妻へ
父は20年も間、ずーっと日記を続けてきました。
5年分を見渡せる形式の日記、母が亡くなった2012年からの分です。
「1年の終わりに」
●2012
今年は最愛の公子が10/26に逝く。
皆に愛され惜しまれ逝ってしまった。
これからは健康に気をつけて公子の分迄
少しでも永生きしていこいうと思う。
本当にどうもありがとう。御冥福を祈る。
●2013
公子が逝って1年少し。淋しさはだんだん大きく成る。
その淋しさをふりはらって生きて行こう。
(途中略)
来年も頑張って生きて行こうと思う。
●2014
公子が逝って3年。(途中略)
最近は良く公子の夢を見る。(途中略)
公子の冥福を祈る。
妻から夫へ
晩年の母は短歌を詠むことで自分の想いを残していきました。
入院中に詠んだ、夫への想いです。父が大切に飾っていました。
●口づけを交わした記憶も遠のきて
七十の路を共に越えゆく
●いつの日も励ましてくれる夫の声
頑張らなくてもいいよと聞こゆ
●こまやかな夫の看護に感しつつ
後姿に涙するわれ