カナダ トレッキング紀行

カナディアンロッキーで日本語ハイキングツアーを主宰する、個人ガイドの田中です。ツアーの様子や日々の遊びの記録。 http://www.ilovewintergreen.com/ お気軽にお問い合わせください

8/19 古生代への旅 諒也と美貴子さん

 

恐竜好きの諒也(リョウヤ)が、「古生代」から「中生代」の地質年代を旅するためにカナダまでやって来た! ようこそ、諒也。太古の海底から陸上へのタイムトンネルへ!

f:id:ilovewintergreen:20160820074657j:plain

古生代が少し苦手だった諒也だけど、今日の1日で確実に視野と興味の幅を広げてくれたと確信してます。



あの「カナディアンネットワーク」の旧姓・西木戸
(現性 内田智恵)が、旅のすべてを手配。
f:id:ilovewintergreen:20160820074700j:plain


カルガリー近郊の「ダイナソー州立公園」と、ドラムヘラーにある「ロイヤル・ティレル古生物学博物館」を周り、バンフへ。

ぼくは古生代・カンブリア紀を担当ってことで、カナディアンロッキーでの1日を一緒に遊んでもらいました。

そんなテーマのある旅を求める人は、是非、「カナディアンネットワーク」の旧姓・西木戸へ問い合わせましょー! あ、現性は 内田智恵(うちだともえ)だから間違わないでね。


いつものハイキングとは違って? 少しはガイドらしく見えたかな??(*^^)v
f:id:ilovewintergreen:20160820074731j:plain



こんばんわ、遥かカナダ(彼方)を "身近なカナダ" に 「カナディアンロッキーの遊び屋&ENJOYアドバイザー」、田中康一(たなか こういち)です。 http://www.ilovewintergreen.com/ 

f:id:ilovewintergreen:20160820074659j:plain



古生代を体験する、今日の行程


今日は結果的にこんな行程になりました。

①モレーンレイクにて「頁岩」に触れる  ②古生代の海中や陸上の移り変わりを知る  ③「バージェス動物群の化石展示にワクワクする  ④三葉虫の化石を探すトレッキングへ

 

f:id:ilovewintergreen:20160820074653j:plain

f:id:ilovewintergreen:20160820074654j:plain

f:id:ilovewintergreen:20160820074655j:plain

f:id:ilovewintergreen:20160820074656j:plain



①モレーンレイクにて「頁岩」に触れる


古生代を語る上で欠かせないのが、「バージェス頁岩」 古生代・カンブリア紀の化石が大量に含まれた、生物学の研究対象としてとても重要な地層。 泥状の細かい粒子が水平に堆積して固まり、薄くてはがれやすい層を持った地層が頁岩(けつがん)です。
f:id:ilovewintergreen:20160820074653j:plain


下車観光地としてあまりにも有名な「モレーンレイク」だけど、今日の目的は「頁岩」を間近で確認してもらうこと。 まぁ、子供の付き添い感が強いお母さんには、バッチリ観光目的もあるんだけどね(^^♪ 今日も美しすぎたー!
f:id:ilovewintergreen:20160820074701j:plain



②古生代の海中や陸上の移り変わりを知る


レイクルイーズのインフォメーションセンターにて、パネル展示を見てもらいました。

古生代の「カンブリア紀」から「デボン紀」への海中や陸上の生き物の様子など、その変化が図解で解説されている、とても分かりやすいパネル展示です。5.4億年前~3.6億年前まで。
f:id:ilovewintergreen:20160820074654j:plain

f:id:ilovewintergreen:20160820074709j:plain


さらに、「キャッスルMt.」の地層と比較させる説明なんかは、かなり興味を引くような心憎い演出(笑) 個人的には大好きだなぁ・・・
f:id:ilovewintergreen:20160820074702j:plain


古生代が少し苦手だった諒也だけど、「ダンクルオステウス」など認識のある生き物なんかも登場してたので、俄然、滑舌になってくれたよ(*^^)v ぼくも、ようやくひと安心。
f:id:ilovewintergreen:20160820074718j:plain



③「バージェス動物群」の化石展示にワクワクする


フィールドって町にある「インフォメーションセンター」へ。ここは「バージェス動物群」の、質の高い化石標本が豊富に展示されてるから。

これ、興味のない人にはまるで価値なしだけど、ぼくの人間性に共感してくれる人には、絶対に見てもらいたいな。ぼくがその価値を分かりやすく伝えていきたいな。

 

f:id:ilovewintergreen:20160820074719j:plain


例えば、「アノマロカリス Anomalocaris」 カンブリア紀最大の肉食動物として君臨した、その恐ろしいリング状の「口」の化石。
f:id:ilovewintergreen:20161015142135j:plain

f:id:ilovewintergreen:20160820074713j:plain


諒也がいちばん気に入ったのは ウィアクシア Wiwaxia」 体の表面に細かい溝が規則正しく並ぶことで、虹色のような彩色だったとも推測されてるらしいです。化石から色まで想像できるのか?? すごーい!
f:id:ilovewintergreen:20160820074712j:plain

f:id:ilovewintergreen:20160820074721j:plain


僕が気になったのは、「バージェスソキータ Burgessochaeta」 体に生える「毛の束」までもが化石として残ってる っていう驚き・・・・ 口とか触覚なども。
f:id:ilovewintergreen:20160820074714j:plain

f:id:ilovewintergreen:20160820074717j:plain


「バージェス頁岩」ではいちばん最初にみつかったのが、この生き物→ 「マーレラ Marrella」 やっぱり体の表面構造から、虹色の彩色だったと想像されてるらしいです。 でも、わずか3cm くらいと、かなり小さい・・・・
f:id:ilovewintergreen:20160820074707j:plain

f:id:ilovewintergreen:20160820074716j:plain



今日のために購入した、この本がとっても役立ちました。日本から運んできてくれた敬大、しほ美さん、ありがとう!
f:id:ilovewintergreen:20160820074703j:plain


実際にロッキー山中からヘリ輸送された、200Kgもの重さの岩。ここには三葉虫の化石の他、「アノマロカリス」の触手の化石が生々しくてヤバイ!
f:id:ilovewintergreen:20160820074710j:plain

f:id:ilovewintergreen:20160820074704j:plain

f:id:ilovewintergreen:20161015142134j:plain



なぜ、「バージェス頁岩」がスゲーのか??


バージェスの化石がなぜ「世界遺産」にもなり、有名で貴重なのかって言うと、生き物の構造や組織の中で、「そんなバカなーー!! っていうような箇所が、キレイな化石として5億年間も残っていたから。

 

例えば、骨を持たない腕や脚やしっぽ、ヒレ、触覚など、肛門、唇、毛の束、ホースのような消化器官、胃や腸のような内臓 などなど。しかも、とても保存状態が良かったお陰で、彼らの生活様式や進化を垣間見ることが出来たから。


5億年前の「毛の束」が化石として残るなんて、古代からのタイムカプセルですよー!!
f:id:ilovewintergreen:20160820074717j:plain

f:id:ilovewintergreen:20160820074714j:plain


パークス職員の「キャサリンおばさん」 ノンストップの英語で夢中になって説明してくれたよ。苦しかったけど、ありがとうね(笑)
f:id:ilovewintergreen:20160820074720j:plain


三葉虫は脱皮を繰り返しながら成長するから、「Free Cheek(自在頬)」っていう部分は欠けやすく化石として残らないことが多いらしい。なるほどー、三葉虫の化石を見る際のポイントだね!(*^^)v キャサリンおばさん、ありがとう!
f:id:ilovewintergreen:20160820074706j:plain

f:id:ilovewintergreen:20160820074705j:plain



④三葉虫の化石を探すトレッキングへ


最後は4.5時間を費やして、化石探しのトレッキング。このために、しっかり登山用品も揃えてもらいました。お天気が安定しない場所だから、雨具上下も含めて必須項目です。ご協力有難うございました。ちなみに、今回はレンタルも含んでます。
f:id:ilovewintergreen:20160820074722j:plain


それにしても、やっぱり最初から興味あるヤツは探す視点が違うんだねぇ・・・・ 驚くほどたくさん見つけるんだよねー。

f:id:ilovewintergreen:20160820074727j:plain

f:id:ilovewintergreen:20160820074724j:plain

f:id:ilovewintergreen:20160820074725j:plain

f:id:ilovewintergreen:20160820074723j:plain


探す姿も絵になるわ。カッコイイ!(笑)
f:id:ilovewintergreen:20160820074656j:plain

 
ある程度の化石を見つけると、すべて抱えて、嬉しそうにぼくのところへ持ってきてくれる。 そんなに見つけたのかよーー!!(笑)
f:id:ilovewintergreen:20160820074726j:plain


化石探しはたっぷり1.5時間! 最後は「諒也コレクション」の撮影で〆!

f:id:ilovewintergreen:20160820074729j:plain


この「アグノスタス」の化石、かなりデカイんじゃーないの?? 貴重だぜー!
f:id:ilovewintergreen:20160820074728j:plain


カナダ国旗のサインは、こんな想いを綴ってくれました。

もっと 比石→ 化石を探したかった。また来るぞ!


f:id:ilovewintergreen:20160820074732j:plain

漢字が間違ってることなんかご愛敬(笑)
再訪の気持ちが嬉しいね!
f:id:ilovewintergreen:20160820074730j:plain


諒也、また必ずおいで! そのときは、もっと急勾配や長距離の登りをこなそう! それまでオレもしっかり体調を整えておくから。
f:id:ilovewintergreen:20160820074731j:plain


諒也、美貴子さん、有難うございました! とても刺激ある勉強をさせてもらいました。このツアーを依頼してくれた、西木戸、改めてありがとう。
f:id:ilovewintergreen:20160820074657j:plain


ツアー時間 0700~1730(バンフ発着)
トレッキング時間 1220~1700(ランチは移動の車内で)

最高気温 23度
最低気温 1度


このブログを読んで、高梨夫妻が再訪してくれたり、他の人が興味を持ってくれたら嬉しいな。だから、もっともっとしっかり勉強しておくわ。

和田ちゃんへ
また一緒に化石の勉強をさせてくれ。

今回も長い内容だったけど、諒也と美貴子さんのロッキーでの思い出。そして、西木戸とぼくの貴重なツアー記録。だから、これでいいの。







LINEで 『 "いつでも身近なカナダ" 』 に! 
ロッキーの画像や最近の様子を田中が配信してます。
  ↓
Friends Added

「友だち追加」した人の情報は、管理人にも分からない仕組みになってます。トークでメッセージを送ってもらって、初めて正体が明らかに(笑) だから、気軽に追加してくださいね ♪